数あるクリニックの中から、いつも池上台K’sクリニックを頼りにしていただき誠にありがとうございます。2018年のクリニック開設以来、地域の医療に微力ながら貢献する覚悟で日々の外来診療に取り組んでおり、一定の評価をしていただいていると勝手に自己分析しています。
この間、新型コロナ感染症流行による未曾有の国家的危機に際して、国からの要請を受け、駐車場にコンテナを導入して発熱外来を実施し、新型コロナの診断と治療に従事してきています。
さて、新型コロナ感染症が感染症法の「2類」に分類されていた時期には、3000人を超える罹患者の診断と治療・自宅療養のサポートを担って来ました。新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行してからも、新型コロナの感染症の波が定期的に押し寄せており、最前線の医師が受ける実感としては一向に終息する気配は感じられません。ただ、新型コロナウイルスに対する意識も徐々に変化して来ており、新たなウイルスによるパンデミックに万全の備えをしつつ、ウイズ・コロナからアフター・コロナへの転換が進みつつあるのも現実です。
このような背景を踏まえ、コロナ禍で大きく揺れ動いた当クリニックの立ち位置を明確にして、より次元の高い揺るぎないものに進化する必要があると考え、また医療スタッフの働き方改革がしきりに叫ばれている昨今の実情も鑑み、今回診療科目と診療時間を以下に示すように変更することにし、感染症の診断と治療を今まで通りに継続しつつも、より選択的かつ集中的に医療資源を投入して開設当初に掲げた理念の実現に向けて邁進することにしました(池上台K’sクリニックVer.2.0)。
変更前: 診療科目; 糖尿病内科、循環器内科、内科、小児科、
診療時間: 月・火・木・金:9:00~12:00、15:00~18:00
(15:00~16:00 ワクチン優先); 水・土:9:00~13:00
変更後: 診療科目; 内科、糖尿病・内分泌内科、脂質代謝内科、
診療時間: 月・火・木・金:9:00~12:00、15:00~18:00
水・土:9:00~12:00
具体的には、当初の理念である三本柱(3つのK:血管、骨・筋肉、感染症)をより進化させ強化することです。すなわち、
① 動脈硬化の進展に関連する各種の代謝危険因子(糖尿病、高血圧、脂質異常症、高尿酸血症、肥満、喫煙、飲酒など)をより質の高いレベルで管理して、血管の老化である動脈硬化の進展を遅らせ、心血管イベント(脳梗塞、心筋梗塞、壊疽など)の発症を減らし、その先に待ち構える認知症発症、寝たきり状態を阻止すること。
すなわち、メタボリック・メモリー(代謝の借金・負債)とレガシー・エフェクト(遺産効果・貯蓄)の概念の実現(詳しくはホームページ上、Dr’Kのコラムを参照してください)に尽きます。具体的には、糖尿病に関しては質の高いHbA1cを達成して寛解を目指すこと、高血圧に関しては動脈のStiffness(剛性)を柔軟にして血管をしなやかに若返られせること、脂質異常症(高コレステロール血症、高中性脂肪血症)関しては、脂質の量だけでなく質の改善を図り、動脈の内膜肥厚やプラーク形成を抑制すること。その他、甲状腺疾患の治療をフォローアップ。
② 要介護状態につながる骨折やフレイル(虚弱)、サルコペニア(筋肉量減少)を代謝的に正確に把握(DEXA法)し、エビデンスレベルの高い治療介入していくこと。さらに、高齢化の先に予想される寝たきり・認知症のリスクを、関連する多くの危険因子に介入して減らすこと。
③ エビデンスやガイドラインに準拠した感染症の初期治療だけでなく(医師の矜持として当たり前)、感染症の発症予防・重症化予防に向けて、接種後の副反応に十分留意しながら、各種のワクチン(肺炎球菌ワクチン、RSウイルスワクチン、帯状疱疹ワクチン等)をこれまで以上に積極的に進めていくこと。
上記の詳細については、今後Dr’Kのコラムに順次アップしていく予定ですので、興味と関心のおありの方はご期待ください。